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「沖縄 武道ツーリズムの取組を紹介する観光AI株式会社」のインタビューページ「JAPAN OUTDOOR SPORT TOURISM」

空手ツーリズムの実績を生かし
観光×AIで観光事業者を支援

観光AI株式会社
古田 桂一 氏

武道

民間企業

沖縄

観光マーケティング

COMPANY DATA
本社所在地:
沖縄県那覇市銘苅2-3-6 IT創造館205
創業年 2023年
事業内容:観光マーケティング等

2017年より空手ツーリズム事業に携わり、スポーツ庁・文化庁・観光庁の3庁が主催する「スポーツ文化ツーリズムアワード2020」の武道ツーリズム賞を受賞した実績をもつ古田桂一氏。現在は、自身のWebマーケティングの知識を生かし、観光事業者にAIを使った支援サービスを行なっている古田氏に、スポーツツーリズムの可能性や地域活性化への取組などについて、Q&A形式で伺いました。

古田さんのこれまでのご経歴は?

コンサルティング会社で営業職を経験後、Web広告会社に所属し、東京で約3年、中国で約9年間マーケティング職を務めてきました。当時の中国はちょうど日本での爆買いが流行っていた時期でしたので、インバウンドの相談が多かったですね。そのため、ほとんどの案件でWebを使った訪日訴求を担当し、実績としてもWEBプロモーション案件の責任者や、大手民間企業中国支社の責任者などを経験してきました。
その後、2017年に沖縄へ移住して始めたのがインバウンド向けの空手ツーリズム事業です。日本で空手チャンピオンになった実績と旅行業界に従事してきた経歴を持つ方と一緒に会社を立ち上げ、空手道場との関係構築やガイドなどの現場対応はそのパートナーが、企業営業やWEB周り含めた販売促進は私が担当しました。

空手ツーリズムに着目したきっかけは?

共同設立した知人から「空手ツーリズムを一緒にやらないか」と声を掛けて頂いたことが最初のきっかけでした。ちょうどその頃、中国で空手を習っていた際に、同じ道場の欧米人数名から「沖縄で空手を習いたいけど、どこに行けばいいのか」と質問されたことも重なりました。調べてみてわかったのは、空手が世界中に広まっている事実と、“空手の発祥地は沖縄”という情報が空手好きの間で広く知られていたことでした。ヨガを好きな人がインドに行きたいように、空手を好きな人は沖縄に行きたいのだとその時初めて知りました。ですが同時に、沖縄からは空手の情報があまり発信されていないこともわかったんです。

沖縄と世界中にいる空手ファンを結び付けるためには、まさにデジタルの力が必要です。そこにビジネスチャンスを見出し、沖縄の空手発祥の地という地域資源を生かした空手ツーリズムを事業にしたら面白いことになると思いました。

空手ツーリズムを行ってみて苦労した点はありましたか?

まず商品を知ってもらって売ることが大変でしたね。実際、2年間くらいずっと赤字でした。理由を挙げると、空手発祥の地・沖縄という点に着目して会社を立ち上げたので、当然ながら商品も空手に絞って作りました。パートナーとともに2人で話し合いながらどんどん商品を生み出していったのですが、どれもなかなか売れず、ヒット商品を作ることに苦戦しました。良い商品ができてもその情報を届けたり、販売したりする点でつまずいたんですね。
この失敗を分析して気付いたことは、当たり前ではありますが、市場ニーズを踏まえて商品作りをした方が商品は売れるということです。特に売れている商品を真似て作るととてもうまくいきます。一言で言うとマーケットインで作った方がうまくいくということですが、もう少し紐解いて言うと、例えば東京や京都はインバウンドが進んでいるので、売れている商品もどんどん出ています。都心で売れている商品をヒントにしてその地域に当てはめた商品を作ることこそが、一番ヒットさせやすいのだと気づくことができました。

現在はどんな事業を中心に行なっていますか?

観光業界に携わってわかったことですが、ガイドなどの現場仕事に強い人はたくさんいるものの、マーケティング活動、とくにWEB活用やメディア発信、補助金申請に必要な資料作成を苦手にしている事業者が多いのが今の観光業界の実情なんですね。ですので今度は、空手ツーリズムで得たマーケティング戦略とWebの知識を生かして観光事業者を支援する立場になろうと思い、観光インバウンド支援を行う今の会社を立ち上げました。観光インバウンド商品の企画作りから商品造成、販売促進まで一貫してサポートしています。事業の特色としては、インバウンド支援にAIを使っていることです。一例を挙げると、補助金申請にハードルを感じている事業者に応えるべく、設問に答えていくと申請書の草案ができるというAIサービスを作りました。また、企画作りや商品造成のサポートにもAIの力を借りています。

実績としては、沖縄のレンタサイクルショップと連携し、eバイクツアーを企画しました。これもまず外国人向けの観光情報サイトなどで東京の人気コンテンツをリサーチして参考にし、沖縄ならではのバイクツアーを作ったことでヒットしました。これも空手ツーリズム事業で得た商品づくりの経験が生きています。勝ちパターンがあることに気付けたからこそ、商品作りがうまくいくようになったと実感しています。

今後の取組について考えていることは?

スポーツを題材にした観光サービスの拡充を目指し、現在は観光庁の補助事業に採択いただき、バスケットボールツーリズムの造成に取り組んでいます。本事業は中国市場を主なターゲットとし、広島と沖縄で展開しています。中国ではバスケットボールが国民的スポーツとして親しまれていて、バスケットボール漫画のスラムダンクも高い人気を誇っています。こうした点に着目し、Bリーグ観戦、バスケットボールを通じた交流体験、関連スポットを訪れる聖地巡り、さらに地域ならではのご当地体験を組み合わせたコンテンツを造成しています。地域が持つバスケットボール資源を観光コンテンツとして磨き上げることで、バスケファンの中国人旅行者の集客につなげていきたいと考えています。
それと、空手ツーリズムの事業を通して実感したことですが、観光業は現場業務のタスクが多く、人材不足も相まって販促業務は後回しになってしまう場合が多々あります。資料作成もAIを使えば作業効率が上がりますし、人手不足も大幅に改善されます。そうした点からもAIとの相性が良いと思うんですね。とても便利なのですが、同時にその良さを知らない人が多い業界だとも思うので、AIの良さを伝えるとともに、使いたい人のサポートをする事業を今後も展開していきたいと考えています。

これから事業を始める方に向けてアドバイスはありますか?

ターゲットを武道愛好家に絞れば深く響きますが、市場はどうしても限定的です。旅行者まで対象を広げる場合は、限られた滞在時間の中で「その土地だからこそ武道を体験したい」と思ってもらえる内容に仕上げる工夫が欠かせません。
どちらの方向にも可能性がありますが、ターゲットと体験価値のバランスを見極め、自分たちの環境で無理なく提供できる形に設計することが大事だと感じています。武道を含め、スポーツツーリズムはこれからもっと拡大していく市場で、年率16%で成長しています。特にアメリカは急成長しているようで、インバウンド向けの観光サイトを見てみると、食と体を動かすサービスへの興味関心がとても高くなっています。そもそもスポーツは楽しいものなので、それを生かしたツーリズムにはポテンシャルを感じます。
日本でスポーツツーリズムをやる強みとしては、地域資源に魅力があるということ。サイクリング一つとっても、海沿いを走るのと山を走るのでは全然違いますし、あとは純粋に自然が綺麗なので、地域資源とスポーツツーリズムを掛け合わせると、さまざまな地域でどんどん面白いものが出てくるはずです。
一見地域のデメリットだと思うことも、プラスに転じられるのがスポーツの良いところだと思っていますので、武道ツーリズムにおいても、地域資源と掛け合わせた面白い商品が生まれていくことを期待しています。

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