新幹線の停車駅・山形駅から蔵王温泉バスターミナルまでバスで約40分。そこから歩いていける距離にありアクセス良好な蔵王温泉スキー場は、総滑走面積127.22ヘクタール、最大滑走距離約10キロの東北最大級のスノーリゾートです。樹氷原を滑走できるなど変化に富んだ14のゲレンデと12のコースのうち初心者と中級者向けのコースが全体の80%を占めているので、それぞれのレベルに合わせてスキーやスノーボードを楽しむことができます。
日本プロスキー教師協会(SIA)公認校の「ZAOフライツァイトシーシューレ」スクールをはじめ、蔵王温泉スキー場はスキーやスノーボードのスクールも充実。ベテランインストラクターが丁寧に教えてくれるので短時間でスキルアップできます。
また、広大なスキー場にはレストランが10店舗以上あり、スキーヤーやスノーボーダーのお腹を満たしてくれます。蔵王中央ロープウェイ鳥兜(とりかぶと)駅舎内の「SORAMADO cafe 1387-ISAHANA」では店内で焼くクロワッサンが人気で、驚くほどの特大サイズ。具材はいろいろ選べ、地元食材を使った山形牛やだだちゃ豆サンドなどが味わえます。
蔵王温泉スキー場で見逃せないのが樹氷の美しさです。この樹氷は、奥羽山脈の一部である蔵王連峰の特殊な気象条件と植生がつくり出した自然現象です。氷点下に水蒸気を多く含んだシベリアからの季節風が、蔵王連峰に自生する常緑針葉樹のアオモリトドマツに付着して凍りつき、大きく成長していきます。限られた地域でしか見ることのできないこの樹氷の見頃は1〜2月。蔵王ロープウェイの山麓線と山頂線を乗り継いで地蔵山頂駅へ向かう途中、360度の樹氷群の大パノラマが望めます。山頂駅にある屋上展望台なども眺望スポットです。
毎年、期間限定のイベントとして、樹氷のライトアップが行われています。暗闇の中、ライトに照らされて浮び上がる樹氷は幻想的で、昼間とは異なる姿を楽しめます。
また、雪上車のナイトクルーザー号で行く「樹氷幻想回廊」ツアーも期間限定で行われています。蔵王ロープウェイの山麓線で樹氷高原駅へ、そこからナイトクルーザー号で山の中を進みます。途中、降車して樹氷を間近で観賞することもできる事前予約必須のアクティビティです。
蔵王温泉スキー場から温泉街までは徒歩圏内です。蔵王温泉は1900年以上の歴史があり、温泉街を歩いているとそこかしこに湯けむりが漂っています。温泉と山水が混ざり合い、どんどんと音を立てて流れることから「どんどんびき」と呼ばれる見返り滝からも湯気が立ち上る様子が見られます。
温泉街には露天風呂のある「蔵王温泉 源七露天の湯」などの日帰り温泉施設が4ヵ所、共同浴場が3ヵ所、足湯も3ヵ所あり、宿泊客でなくても利用できる湯処が点在。強酸性で硫黄泉のお湯は、肌や血管の若返りと殺菌・美肌効果があるとされ、「美肌の湯」「美人づくりの湯」としても知られています。
東北を中心に日本全国から集めた約300種の温泉アイテムがそろう「Zao Onsen 湯旅屋 高湯堂」では、タオルや手ぬぐいなどの湯巡りアイテムを買うと「蔵王温泉湯巡りパス」がもらえます。蔵王温泉内の約15ヵ所の入浴施設で立ち寄り湯が割引になり、何度でも利用できるのが魅力です。
このエリアを代表するご当地グルメはジンギスカンで、蔵王温泉の名物料理にと考えられました。人気店「ろばた」の生ラム肉は手切りのため肉厚でジューシー。タレは約半年以上熟成させ、フルーツやニンニクの旨みを感じる醤油ベースのさっぱりとした味付けです。各店で味付けにこだわった、特製ダレを作っています。
稲花(いが)餅は古くから蔵王に伝わる郷土菓子で、笹の葉は蔵王で採れた天然の隈笹の葉を使っています。米粉の餡入り餅の上には、稲の穂をイメージし黄色く染めたお米が乗っていて、そのまま笹ごと口元まで持っていって食べると、手をよごさずに笹の香りと風味が最後まで楽しめます。喫茶店「いがもちの里さんべ」では、コーヒーや抹茶などのドリンクと共にできたての稲花餅が楽しめ、こし餡は甘さ控えめで上品な味わいです。